コミュニケーションの弊害について考える

そのそもコミュニケーションとは

私が発信しているのは
話し方や伝え方、
面接でどう自分をアピールしていくか、など

ざっくりいうと
「コミュニケーション」というものについてである。

より良いコミュニケーションを築くために
自分がどうしていけばいいのか？
という視点で主に発信している。

では仮にもし
このコミュニケーション力が身についたら
どこでも上手く人とコミュニケーションが取れるのか？

という問いについて。

これは残念ながら
NOである。

なぜなら、
コミュニケーションとは
相手ありきで成立するもので
キャッチボールであるからだ。

もし、
こちらがとてもいい球を投げたとする。
それを相手がキャッチしなかったらどうなるか。

または、
相手がキャッチしてくれたとして
乱暴でメチャクチャなボールが返ってきたらどうなるか。

キャッチボールというのは
お互いがいい球を投げて初めて成立する。

コミュニケーションも同じ。
片方だけの歩み寄りでは
まったくコミュニケーションにはならない。

今回は、
自分に問題のない場合についての弊害について
まとめてみた。

どんな場合があるか

まず、多くの人というのは
自分がしゃべることに心地よさを感じる。
逆に、
人の話を聞き続けるというのは苦痛であることが
ほとんどだ。

それをそのまま表に出すとどうなるか。

「ひとりでしゃべり続ける。
相手の話を聞かない。」

ということが起きる。

そして実際、
そういう場面になることは少なくない。

軽い場合は問題ない。

ただ本当に、
人の話をまったく聞けない人が結構いる。

会話泥棒

これもあるあるなのが
「会話泥棒」

こちらが話をしている途中で、
出てきたワードから
自分の話をし始める人がいる。

「あ、それならこの前こんなことがあってさ！」
と相手の話の途中であろうと、
話題をかっさらっていくのだ。

そういう人は、
相手が話している間も、
自分が次に何を話すか？しか頭になく
相手の話はほとんど聞いていない。

こういう相手だと、
一方通行のコミュニケーションになってしまう。

まずは相手が話し終わってからにしないといけない。
が！
これらのタイプは自覚がない人がほとんどだ。

自己承認欲求などのトラウマが相手にある場合

これはもう
相手の問題なので
こちらがどうすることもできない。

会話が成立しないパターンだ。

心に厄介なフィルターを持っている人が稀にいる。
そういう人は、
「相手が何を伝えようとしているか？」
ということにまるで興味がない。

「自分がどのように聞きたいか」
というフィルターを持っているのだ。

自分の立場をなにがなんでも守りたい、
という気持ちが強すぎる場合だ。

なので、何を話しても
相手にはこちらの伝えたいことが伝わらない。

論点をすり変えられたり、
そのすり替えたものに対する返事をされたり、
（＊ストローマン論法）

質問に対して、別の質問を返してきたり、
自分に都合よくしか理解することができない。

ひどいときは、
自分に責任がある場合でも
相手のせいにしてしまうこともある。

こういう場合、
どうしても丁寧に説明したり、
なんとか理解してもらおうとしてしまうが

それは思いっきり疲弊するだけでなので
諦めが必要だ。

キャッチボールをしない、
と割り切ることが必要なパターンだ。

SNSのコメントでもよく見られる。
文章は読めるが、
相手が何を言いたいかという
本質的な部分の理解ができない。
要するに、日本語が理解できていない。

このパターンも会話泥棒と同じく
本人は一切の自覚がない。

また、絶対に自分が正しく
問題がある場合は相手に責任がある、
という思考の人でもある。

とにかくこういった場合は
相手に伝えることを諦めること。

表面的なやり取りを成立させることを優先するしかない。

間違っても、
わかってもらおう、
粘り強く伝えよう、とは思わないことだ。

これはもう、
こちらの問題ではないからだ。

諦めが必要なコミュニケーションもある。
これは知っておいた方がいい。
なぜなら、
ここにエネルギーを注ぐと
グッタリするのに
なんの成果も得られないからだ。

不特定多数に発信するときも
半分も伝わらないと思った方がいい。

自分の伝え方に問題がない限りは
割り切って諦めることが必要だ。

これは20代では気づけなかった、
人生経験から学んだことだ。

世の中にはいろんな価値観や意見、
育った背景、文化の違い、家庭環境の違いなどがある。

コミュニケーションとは
単なるテクニックやスキルではなく
とても複雑で奥が深い。

なので、
コミュニケーションに弊害を感じたら、
自分のボールの投げ方に問題があるのか、
そもそもボールを受け取ってくれる相手なのかを
見極める必要がある。

コミュニケーションとは、
大きな喜びにもなったり、
ときには大きなストレスにもなる。

そして弊害になっても、
誰も教えてくれない。
だからもし自分に問題があっても自覚できない。

もしかしたら自分に問題はないか？

そう自分に問いかけてみることが
コミュニケーション力をつける
第一歩になる。

自分の会話を
もう一人の自分が冷静に客観的に見る

こういったことを意識することがから
始める必要がある。

他人は教えてくれないし、
問題を感じるとそっと離れていくだけだ。

しっかり自分のコミュニケーションについて
見直すことが大事。

そして、
それでも自分に問題がなければ
伝えること、理解してもらうことを
諦めなければならないこともある、
ということを知っておくと
自分の心を守ることができる。

なぜかコミュニケーションで
ぐったりしてしまう場合は
相手がモラハラやパワハラ、
＊ガスライティング　ではないかを
見極める必要がある。

そういった場合は
自分の心を守ることを優先し、
コミュニケーションは成り立たないこともある
ということを知っておこう。

以上、
今回はコミュニケーションの弊害についてでした！

＊ストローマン論法
相手の主張をわざとゆがめて作り変え、それを批判することで
論破したように見せかけること。
例：
A「環境のために車の利用を減らした方がいい」
B「じゃあ一生どこにも出かけるなってこと？」
（論点がズレる）

＊ガスライティング
相手に「自分の感覚や記憶がおかしいのかな？」と思わせて精神的に支配すること。
言ったことを言ってない、など、現実をすり替えたり、
相手の自己判断力を奪って追い詰めること。