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多くの人の悩み「話し方」
今回のテーマは
「どうすれば
話し方は上達する?」
この答えを見つけるには、
「うまい話し方」というだけでは
曖昧で抽象的すぎて
ゴールが見えない。
「うまい話し方」とは一体なんぞや?
というゴールを明確にしないと
努力のしようがない。
まずはゴールを明確にしようではないか!
そしてそのゴールを目指す意義とは?
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話し方については
アナウンサーという仕事柄、
常に向き合い続け、
乗り越えてきた課題。
多くの人の悩みのひとつでもあるこの
「話し方」についての
私の見解を述べようと思う。
「話し方 本」
と検索するだけで、
画面に収まりきらないほどの本が出てくる。
それだけ話し方に悩んでいる人が
多いということ。
相手に聞いてもらえる、伝わる話し方、
身につけたい!
多くの人がそう思っている。
ではこんなにも話し方の本があふれていて、
実際それを読んだことで
話し方は上達するだろうか?
おそらくその答えはNOだ。
きっと参考になることや、
取り入れるべき知識は本を読むことで身に付く。
でもそれが
話し方の上達に直接つながるかというと
残念ながら違う。
本をいくら読んでも、
ヒントは得られるけど
話し方が上達するわけではない。
じゃあどうすれば話し方は上達するの?
話し方を良くしたい、
と思っている方には
ぜひ読んで考えて実践してほしいこと。
そして
実際に話し下手だった私が
どう乗り越えてきたか、
何を考えてきたか、
何をしてきたか、が今回のテーマだ。
結論をいうと
私の思う「うまい話し方」
(=ゴール)というのは
聞き手にストレスを与えない
話し方。
これをもっと掘り下げると、
①疲れさせない、
②相手の時間を奪わない
話し方である。
ではこれらをひとつずつさらに掘り下げる。
これらは聞き取ることに集中せねばならず、
余計なエネルギーを使わせる
→相手を疲れさせる
・無駄にダラダラ長い
・何が言いたいのかわからない
・つまらない・退屈
・話し手の自己満足
内容や伝え方に問題あり
→相手の貴重な時間を奪う
これらを改善していくことが
話し方上達のゴールである。
①についての解決法は、
身体を使って鍛える
(声の出し方、滑舌、クセの改善)
②についての解決法は
頭を使って考える
(話の内容の改善)
これで解決法が見えてきた!
まず取り組むべきは「内容」ではない
では一体何から始めたらいい?
まず取り組むべきは、
①の声の出し方、滑舌、クセの改善
だと私は思っている。
しかし多くの話し方について書いてある本は、
②の話の「内容」についてが多い。
多くの人は、
話の「内容」を改善しようと力を入れ、
声や滑舌、自分のクセについて
後回しにしがちだ。
しかし、
まずやるべきなのは
①の声や滑舌やクセの改善なのだ。
その理由はちゃんとある。
もしどんなに内容が素晴らしかったとしても
「聞き取りにくい」という時点で、
話の内容の素晴らしさが
相手に伝わらなくなるから。
逆をいうと、
内容は普通でも、
伝え方次第で
すごく説得力が増すことだってある!
あとすごいのは、
声と滑舌とクセの改善が、
結果的に内容のクオリティを上げる
ということが起きる。
(これ重要!)
でもほとんどの人が
声や滑舌、クセについて
あまり重要視していない。
だって、自分はアナウンサーでもないし、
そういうのは
しゃべる専門職の人や
役者さんがするもんでしょ?
と思われがちだから。
…違うんです。
誰もがやって得しかないんです。
そしてこれをきちんと改善すると、
それ以降の仕事、日常会話など
生活で欠かせない
「コミュニケーション」すべてで
役に立つ。
内容の改善はその都度改善の必要があるけど、
声の出し方や滑舌やクセの改善は、
一度身につけてしまえば、
一生使えるのだ。
厄介なのは、
自分が相手を疲れさせる話をしていても
自覚がないこと。
きっとあなたも身に覚えがあるはず。
校長先生の長い話、
結婚式で聞くスピーチ…
これらはだいたい、
話す本人が
自分の話で周りがうんざりしている、
という自覚してないから起こるのだ。
もしかしたら、
あなたも無意識に相手を疲れさせていない?
それを考えることが
話し方が上手くなるための第一歩であり、
これがない限り話し方は永遠によくならない。
なぜ声や滑舌やクセを放置するのか
それは日常生活に支障がないから。
日本語を話していれば
とりあえず通じるし最低限は伝わるから。
日本語を話せて読める限り、
どう伝わっているかまで考える必要がないから。
だから誰も声や滑舌なんて意識しない。
テレビで見る会見や、政治家の訴え、
見ていて伝わりますか?
内容は頭で理解できるけど、
それ以上何か伝わりますか?
私は政治家の方たちも、
もっとしゃべり方や伝え方を学ぶべきだと思っている。
国のトップさえ棒読みが多い。
(棒読みしかないとも言える)
実際海外では、
政治家の方たちは
演説や訴えのために
そういうサポートや指導をしてくれる人をつけている。
自分の話がどう伝わっているかを意識しないと
損さえしてしまう!
ということを私は伝えたい。
どうすれば話し方は上達するの?
結論からいうと、
「実践」です。
それだけ。
そのためにはまず自分の話し方を自覚すること。
例えば、
サッカーが上手になりたいとする。
ノウハウや戦術など、知識をたくさん入れて、
動画で名プレーをたくさん見て研究して、
ボールに一切触れなかったら?
上達するわけがない。
実際にボールを蹴らない限り、
サッカーが上手くなることはない。
これと同じで、
いくら本を読んでノウハウだけ詰め込んだところで、
話すための練習を実践しなければ
話し方が上達することはない。
私はとにかく練習したし、
実践したし、
それで声や滑舌を実際に鍛えたからこそ
その効果やメリットを痛感している。
上級者となると、
笑いのセンスやユーモアを
織り交ぜることもできる。
そこまではいかなくても、
最低限相手を疲れさせない声と滑舌を身につけて
本当に良かったと思っている。
まずは声、滑舌から少し意識することを勧めたい。
今からできる簡単な実践方法
じゃあその実践は何をしたらいい?
簡単な方法をひとつご紹介。
ウ・イ・ウ・イ・ウ…
の口の動きをゆっくり繰り返す。
ポイントは、
思いっきり顔を動かして表情筋を使うこと。
「ウ」の時は
口を思いっきり尖らせて
前に出す。
「イ」の時は
思いっきり口を横に引っ張る。
これをくり返すだけ。
これは表情筋を鍛える方法で、
私が一番効果を感じた方法のひとつ。
ひとつ気をつけたほうがいいのは
人前でやらないこと。
なぜなら
「何やってんの?」と笑われるから(笑)
これをやるだけで
しゃべりやすくなるのがわかる。
最初はほっぺたが痛くなる。
それは普段その筋肉を使っていない証拠。
もし痛くなったら、
それだけ効果が出やすいということで
ラッキー!
重要なのは継続すること。
継続が難しい、と思うなら、
歯磨きのタイミングで!
湯船に浸かったタイミングで!
のように、
すでにある習慣とセットにするのがおすすめ。
話し方について
奥が深すぎて、
一度に伝えることはできないので
ちょこちょこ発信しております。
良かったらこちらもご覧くださいませ。
聞き取りにくりパターン
・ボソボソ小声で
・滑舌が悪い
・早口
内容以外が気になる
・えー、えー、の多用などクセがある